社会的市場経済の目標 2

西ドイツの憲法にあたる基本法の第20条に「ドイツ連邦共和国は民主的かつ社会的連邦国家である」と明記され、西ドイツは自ら社会国家(社会主義ではない!)である規定するとともに、社会的弱者の保護と社会正義実現への努力を国家に義務づけています。


この弱者の保護という基本法の精神は、物価安定という経済政策を通して具現されているのです。


なぜ西ドイツが物価を経済課題の中で最優先するのかその理由は、実は、現実の経済生活だけからでなく、国の憲法である本法にその淵源があるのです。


そして西ドイツは、戦後民主的社会国家を創り上げるためにイデオロギーによってでなく、政策の中から戦術戦略を展開してきたのでした。


それは1982年まで政権を担当していた社会民主党(SPD)の戦後からの軌跡をみれば一目瞭然です。


社会民主党は、ちょうど日本の社会党にあたる政党でありますが、その社会民主党が基本法の制定(1949年)から3年後の1952年には、党の経済イデオロギーである「社会化」を捨て、国の経済運営には価格メカニズムを骨子とする市場経済原理を採用するのです。


・・・いわゆるドルトムント行動綱領です。

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